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過去ログ「競馬鹿人生」

福井の競馬フリークたちの集う高級紳士倶楽部

みやっちとぐっさんの競馬鹿人生

昔、投稿天国でかな〜りマニアな競馬コラムを書いて、 かな〜りマニアな人のみにウケていた、『競馬のけ』の作者、“みやっち”。 そのコラムを通じて知り合うことになり、毎晩のように競馬談義に花を咲かせる お好み焼き屋、“ぐっさん”。 二人の「福井の隠れ競馬ファンと知り合って、競馬のロマンについて語り合いたい」という、 たったそれだけの想いで始まったこのサイト「競馬鹿人生」。 今夜も ぐっさんの店で競馬談義が始まった!

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福井の競馬ファンに捧ぐ
みやっちの“競馬鹿人生”
第63話 「日本一は世界一。爆走! シーザリオ 」
(2005/7
/05 PM6:30更新)

昔、投稿天国でかな〜りマニアな競馬コラムを書いて、かな〜りマニアな人のみにウケていた、『競馬のけ』の作者、“みやっち”。
そのコラムを通じて知り合うことになり、毎晩のように競馬談義に花を咲かせる、お好み焼き屋、“ぐっさん”。

二人の「福井の隠れ競馬ファンと知り合って、競馬のロマンについて語り合いたい」
という、たったそれだけの想いで始まったこのページ。
今夜も ぐっさんの店で競馬談義が始まった。

アメリカG1初、内国産馬初、ユーイチも初、牝馬でも初。
ことごとく初物ずくしのシーザリオ、アメリカンオークス優勝!!
何が一番うれしかったかって、内国産っちゅうのが一番うれしかった。
ので、シーザリオの話なのか、スペシャルの話なのかよくわかりません(笑)
でもうれしくてだらだらと書いてしまいました。
乱筆お許しを。

 



みやっちとぐっさんの競馬鹿人生 バナーです。リンクフリーです。動きます。


やりました!

とうとうやってくれました!

父内国産馬のアメリカG1勝利!

これまでに幾度となく日本馬が挑戦し続けてきた、海外G1。

ハクチカラから始まったその軌跡は、

タイキシャトル、シーキングザパールにつながり、

そして大舞台でのコンドルの飛翔。

日本競馬に大いなる期待を与え続けてきました。

が、それもこれもすべては“外国産馬”。

彼らの前に修飾される言葉は、決まって「日本調教馬」。

日本で走れば、確実に彼らの名前の上には『○外』のマーク。

 

しかししかし、今回のアメリカンオークスに出走した彼女、

名前の上には燦然と輝く『○父』のマーク。

日本の前を走る世界の背中が見えた瞬間でした。

シェークスピア『十二夜』の麗人、

しかしそれは“決して触れてはいけない化け物”。

その名はシーザリオ(劇中での名前はシザーリオです)。

 

今や日本の大種牡馬、サンデーサイレンス。

1995年の第1世代が登場するや、

ことごとく日本競馬を圧倒していきます。

日本競馬の血統地図を塗り替え、

系統の確立まで成し、孫の代も着実にG1を勝ち続けています。

 

毎年必ずといっていいほどG1戦線に顔を出すSS産駒、

しかし、年度別に見る産駒の中で、

唯一G1馬が1頭しか出なかった年がありました。

それは1995年生まれ。

そう、スペシャルウィークだけがこの年のG1馬として唯一の存在なのです。

 

ただ、この年は、いわゆる“最強世代”と呼ばれた年でもありました。

グランプリ3連覇で2度彼にに土を付けたグラスワンダー、

そして凱旋門賞で日本に夢を見せてくれたエルコンドルパサー。

その2頭とともに3強時代を築いたスペシャルウィーク。

 

彼の人気の秘密は、その強さ(17戦10勝2着4回3着2回)も、

後に「デビューのときからダービーのことだけを考えていた」と鞍上に言わしめ、

そしてダービー初勝利というプレゼントをしたのもそうですが、

何よりもその血統背景にあるのではないかな、と思います。

 

4代前を遡ったときに見えるシラオキという名前。

1907年に小岩井牧場がイギリスから手に入れたフロリースカップ。

彼女の存在は日本競馬が発展していく布石ともなりました。

エイシンテンダーの活躍から一気に上昇してきた、

未出走の種牡馬エイシンサンディ。

血統の壁を越え、一瞬の福を手にしたマチカネフクキタル。

無敗の皐月賞馬となり、後に菊花賞までも奪取するキタノカチドキ、

同じ母から代を重ね、スプリントの皇帝と化すニホンピロウィナー。

みんな最初はフロリースカップから始まったのです。

そして彼女から枝分かれしたシラオキ(駒興)からは、

ディープインパクトの衝撃から遡ること45年、

1960年に無敗の2冠馬となったコダマが出てきました。

 

SS産駒のG1馬を見ていくと、

そのほとんどの母親は輸入牝馬だったりします。

フライト・タキオン兄弟の母アグネスフローラも、

2代前は輸入牝馬。

あとはメジロベイリーくらいなものでしょうか。

しかし、彼は違った。

いわゆる「在来名牝系」と呼ばれる母系の出身。

それを彩るかのように、日本に輸入され一世を風靡した種牡馬たち。

母父マルゼンスキー。

母母父セントクレスピン。

母母母父ヒンドスタン。

まさに“バリバリの日本血統”とも呼べるような構成。

そして“締め”として時代の寵児サンデーサイレンス。

判官びいきの日本人が大好きな血統かと。

 

さらに、SS系はクラシックでは活躍しますが、

その後は成長の限界なのか、距離の壁なのか、

秋以降になるとマイル路線、中距離路線へと変更してしまいます。

しかし、彼は違った。

日本競馬での“王道”と呼ばれる古馬中長距離戦線を、

第一線級の成績で活躍していきます。

3強と呼ばれた中での唯一の国産馬であり、

唯一の日本競馬・王道路線を歩んだ馬。

 

多くの人がSS最高傑作と呼ぶ理由はここにあるのかもしれません。

僕も“最高傑作の1頭”だと思います。

……だって最高傑作多いんだもん。

 

 

またシーザリオの母、キロフプリミエール。

RutgersHandicapという3歳芝2200mのG3で勝ちました。

母のQueridaからは日本で走ったマザーメリーやイブキウッドマン、

種牡馬としては確認できませんでしたが、

TheatreCriticやQuintillionという馬が生まれています。

そういう経過もあるのか、日本にけい養されます。

しょっぱなから3年連続でサンデーを配合相手とします。

生まれたのは、

プロトン(21戦3勝)

ミレニアムダンサー(32戦2勝)

ファルフ(5戦2勝)。

配合相手をペンタイアにしてみれば、1戦0勝で抹消。

それならばと、第2世代に託してみても、

ダンスインザダーク産駒のダークポテンシャルは、

9戦0勝。

ほぼ、失敗ともいえる配合の中、それでもサンデーにこだわり、

6番目に生まれたのはスペシャルウィーク産駒で、

キロフプリミエール初の牝馬でした。

それがシーザリオだったのです。

 

SS系によく見られる傾向として、

“柳の下にどじょうは2匹以上いる”という事実。

ダンシングキイ、ベガ、アグネスフローラなどなど、

確実に走ってくる牝系もあります。

その逆として、2歳から注目されるもクラシックでは届かず、

その下が急激に走ってくるようなタイプ。

有名なのはディープでした。

シーザリオもこの傾向なのかな、と。

長兄プロトンはデビューこそ遅かったのですが、

初期は1番人気をよく背負っていました。

それだけ期待が大きかった、ということでしょう。

でも初勝利は長期休みを挟んだ4歳年明け5戦目。

 

一つ上の兄、ダークポテンシャルとシーザリオは

87.5%同じという脅威の類似血統ですが、

成績がまったく違います。

それがキャンペンガールとダンシングキイの違いなのか。

といえば、そうではないと思います。

Northern Dancerのクロスがあったから? 近かったから?

違うと思います。

母系が強く出たから? 父系が強く出たから?

そうでもないと思います。

結局は“絶対能力”を引き出せる環境にあったのか、

能力を出し切れない環境にあったのか。

それに尽きるのだろうな、と。

その“絶対能力”こそが、SSを配合相手にすること。

父Sadler's Wells、

母父Habitat、

母母父Le Fabuleux。

フジキセキの母系に入り、ニホンピロウィナーの父系に入り、

そしてNorthern Dancer最大の後継種牡馬。

これほどならばサンデーしかいない、と誰でも考えること。

それが配合理論として一番近い“答え”だったこと。

だからこそ生産者は、あくまでもSS系にこだわり続けたのだ、と。

それが唯一花開いたのがたまたま牝馬だった、

と考えるようにしています。

無理くり血統で語ったところで、

答えはきっと出てきませんから。

 

 

今は亡きサンデーサイレンスが残したものは、

後継種牡馬が覇権を争う“SS戦争”でした。

世界合計で80頭を超えるSS系。

戦績不問、未出走馬さえも種牡馬になるSS系。

日本という小さな国で同じ血が流れれば、

かつてイギリスが辿り続けた“過ち”をまた繰り返すことになります。

セントサイモンのように。

ハイペリオンのように。

 

ずっと思っていたことがありました。

「スペシャルウィークはアメリカでけい養すべきだ」と。

既に飽和状態のSS系。

判官びいきの血統は逆に種牡馬になって首を絞めるのでは、と。

つまり配合相手を選ぶのが難しい、と思いました。

現時点ではミスプロ系が日本競馬にも台頭し始め、

以前危惧したほどではありませんが、

逆に日本でけい養しておくのはもったいない、と思います。

日本がずっと守り続けた牝系、

輸入し続けた日本生産界。

レースはどうであれ、世界でも通用する血統レベルまで来たと思います。

在来牝系は決して三流ではなく、

日本が誇るべき血統なんだ、と。

SS系をアメリカに“輸出”する時期が来たのかもしれません。

それはサンデーサイレンスという宝物をくれた、

アメリカへの恩返しともなりますから。

もちろん、Sadler's Wells牝馬との相性も見せた以上、

ヨーロッパでも通用するのかもしれないという期待。

これはきっと、チャンスなんだろうと。

SS系が世界の桧舞台に出る準備ができたんだろう、と。

そんな夢を抱かせてくれました。

 

願わくば、在来牝系同士の配合で世界を席巻してほしいな、と。

それができる種牡馬は数少ないけども、

近い将来、必ず誰かはやってくれるはずだと信じています。

 

ちなみに、今年のシーザリオの下はアドマイヤベガ。

とことんSS系にこだわっています。

 

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