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過去ログ「競馬鹿人生」

福井の競馬フリークたちの集う高級紳士倶楽部

みやっちとぐっさんの競馬鹿人生

昔、投稿天国でかな〜りマニアな競馬コラムを書いて、 かな〜りマニアな人のみにウケていた、『競馬のけ』の作者、“みやっち”。 そのコラムを通じて知り合うことになり、毎晩のように競馬談義に花を咲かせる お好み焼き屋、“ぐっさん”。 二人の「福井の隠れ競馬ファンと知り合って、競馬のロマンについて語り合いたい」という、 たったそれだけの想いで始まったこのサイト「競馬鹿人生」。 今夜も ぐっさんの店で競馬談義が始まった!



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福井の競馬ファンに捧ぐ
みやっちの“競馬鹿人生”
第51話 「そろそろ日本競馬もアメリカナイズか?」
(2005/02/25 PM5:59更新)

昔、投稿天国でかな〜りマニアな競馬コラムを書いて、かな〜りマニアな人のみにウケていた、『競馬のけ』の作者、“みやっち”。
そのコラムを通じて知り合うことになり、毎晩のように競馬談義に花を咲かせる、お好み焼き屋、“ぐっさん”。

二人の「福井の隠れ競馬ファンと知り合って、競馬のロマンについて語り合いたい」
という、たったそれだけの想いで始まったこのページ。
今夜も ぐっさんの店で競馬談義が始まった。

今回のフェブラリーSを見ていて気になったこと。
つらつらと書いてみました。


彼は2年前、競馬界で一世を風靡していました。

デビュー戦からスピードの違いでハナに立って、他馬の追撃を許さない走り。

新馬戦-フェニックス賞-小倉2歳ステークスと“地方”で3連勝。

その勢いは“中央”に戻ってきても衰えることがありませんでした。

その年の皐月賞馬ノーリーズンの弟として前評判の高かったグレイトジャーニーさえも、デイリー杯2歳ステークスにて完封。

そのとき誰もが確信していました。「朝日杯フューチュリティーステークスではどうあっても1着だ」と。

しかしそこに落とし穴はありました。

小倉2歳ステークスで振り切ったその相手に足をすくわれてしまったのです。

コスモサンビームの2着。

そのレースを境に、彼は泥沼のように“勝てないスパイラル”にはまっていきました。

かつて掲示板の一番上を飾っていた栄光の日々は遠い彼方。

弥生賞、コスモバルクの2着。

皐月賞、ダイワメジャーの3着。

NHKマイルカップ、キングカメハメハの3着。

その後マイル路線に向かうも、初の古馬との対戦となった安田記念で、ツルマルボーイから遠く離れた11着。

初の掲示板外しという屈辱まで味わうことに。

マイルチャンピオンシップでもデュランダルから遠く離れて7着。

さらに距離短縮も成果が上がらない。

それならばと、芝路線にこだわったオーナーを説き伏せ、今年ダート路線に変更したのです。

芝ではイマイチだった彼は、ダートに転身するや一気に素質開花。

3連勝でとうとうダート界の頂点に上り詰めました。

いろんな憶測もありましたけど、やっぱり強かった。

彼の名はメイショウボーラー! 血統表です。

メイショウボーラー タイキシャトル Devil's Bag Halo Hail to Reason
Cosmah
Ballade Herbager
Miss Swapsco
ウェルシュマフィン Caerleon Nijinsky
Foreseer
Muffitys Thatch
Contrail
ナイスレイズ Storm Cat Storm Bird Northern Dancer
South Ocean
Terlingua Secretariat
Crimson Saint
Nice Tradition Search Tradition Nashua
Seaching
Nice Dancing Kazan
Nice

 

タイキシャトルといえば、“遅れてきた名馬”。

デビューが3歳4月とかなり遅かったにも関わらず、あっという間に連勝を重ね、

その年のマイルチャンピオンシップとスプリンターズステークスを3歳馬で連勝。

4歳春の安田記念を制すると活躍の場を海外に移し、ジャックルマロワ賞を1番人気で優勝。

最後のレース・スプリンターズステークス後に引退式という華々しい幕引きを演出するつもりだったのが、

穴人気のマイネルラヴどころか、同じ年に一緒に海外に渡ったシーキングザパールにもやられ、

3着という結果で引退を迎えたのです。

しかし13戦11勝。文句なく名馬の称号を得られる結果を、日本競馬に残しました。

 

余談ですが、タイキシャトルに土をつけたのはもう1頭いました。

まさに「タイキシャトルを負かしたことが唯一の勲章」。その名はテンザンストーム。牝馬です。

もちろん、繁殖に上がっていの一番に種付けされたのはタイキシャトルに他なりません。

その仔の名はテンザンアモーレ。父と母が果たして愛し合っていたのかどうかは気になるところですが、

今のところ3戦1勝。見かけたら応援してくださいね。

ちなみに、テンザンストームの次の仔の父はボストンハーバーです……。

 

さて、タイキシャトルは1999年、鳴り物入りで種牡馬入りします。

サンデーサイレンスと同じヘイロー系。さらに母父は、1996年“奇跡の日本ダービー馬”フサイチコンコルドの父・Caerleon。

日本においてはまさに“良血”。

実際に母ウェルシュマフィンの5つ年下のビバムールからは、

ほとんどタイキシャトルと似たような配合(父SS、ビバムールの父Caerleon)で

『チーム一期一会』のかずきを震えさせた(笑)、阪神JF勝ち馬のピースオブワールドが生まれています。

そして初年度産駒からG1馬を輩出。父が活躍できなかった時期に、父の得意距離であったNHKマイルカップを制したウインクリューガー。

メイショウボーラーは父に2つ目のG1の勲章を与えました。

 

しかし、タイキシャトル、いとこにはすんごい種牡馬がいます。

Devil's Bagの姉Glorious Songからはシングスピール&ラーイ兄弟。

そしてそして、このフェブラリーステークスを1999年に勝ったメイセイオペラの父グランドオペラもGlorious Songの仔なんです。

シングスピールは言わずと知れたJC馬。ドバイワールドカップを勝ったMoon Balladを出し、

ラーイはアイルランドチャンピオンステークスやブリーダーズカップターフを勝ったFantastic Lightを出しています。

そしてDevil's Bagの最高傑作がタイキシャトルなんです。

タイキシャトルは他のDevil's Bag産駒の距離適性とほぼ同じなんですが、母父Caerleonの血はその距離を引き上げていたとも言われています。

かの神様は「タイキシャトルは有馬記念も走れた」と言っていました。

 

そしてタイキシャトルの仔たち。

ウインクリューガーしかり、メイショウボーラーしかり。やはり“距離の壁”を超えません。

ちなみにウインクリューガーの血統表です。

ウインクリューガー タイキシャトル Devil's Bag Halo Hail to Reason
Cosmah
Ballade Herbager
Miss Swapsco
ウェルシュマフィン Caerleon Nijinsky
Foreseer
Muffitys Thatch
Contrail
インヴァイト Be My Guest Northern Dancer Nearctic
Natalma
What a Treat Tudor Minstrel
Rare Treat
Burghclere Busted Crepello
Sans le Sou
Highclere Queen's Hussar
Highlight

 

母父にあたるBe My Guestですが、唯一走ったG1・イギリスダービーはThe Minstrelの11着。

7戦4勝、G3が2つにG2が1つの、「普通の馬」でした。自身の勝った距離は1200m〜1700m。

ですが、逆に父としては逆転の現象が起きるのです。

有名なのは、シングスピールがJCを勝ったそのときに一緒に走っていたペンタイアかと。

ペンタイアは“キングジョージ”を勝ち、他の産駒ではアイルランド&フランスのダービーを勝ったAssert、

さらにはアメリカ3冠最後のレースベルモントステークスを勝ったGo and Goなどがいます。

つまり、「クラシック血統」と呼ばれる距離適性をその血は持っていたのです。

が、ブルードメアサイアー(母の父)に入ると、またまた逆転の現象が起きます。

母父になると、とにかく短くなる。超ステイヤーなんかを付けても、そこまで長くなくなる。

統計を取ると、2000m以下の馬が多くなるんです。

ウインクリューガーもやっぱりそうでした。

 

さて、メイショウボーラーの母父。Storm Cat。 完全なるスプリンターです。

父で入ると短距離が多く生まれますが、

母父になると、距離適性よりもスピードだけを伝えるようで、距離が伸びるようです。

となれば、メイショウボーラーはタイキシャトルの“陽の目を見ることがなかった”距離を征服するのでしょうか。

しかし次走は1200mの高松宮記念。

それでも芝にこだわる陣営。スピードの絶対値は、1200mで発揮されるのか。

対抗視されている相手は一度スプリント路線でやられたプレシャスカフェ。

この2頭、見ものです。

 

奇しくも今回はStorm Catの血がワンツーを決めました。

ダート王国で育ったNorthern Dancer系のスプリンター。

アメリカでは大爆発を起こしているというのに、

直系はほとんど日本で活躍することはありませんでした。

しかし昨年、ミスプロ系のダービー馬が生まれたように、

徐々に日本への適性が始まっているのかもしれません。

つまり、日本競馬のアメリカナイズ。

早熟ばかりを追いかけた先には何が残っているのでしょう。

それでも競馬が繁栄するのはアメリカ自身が多種多様な国だからこそ。

しかし、アメリカほど土地とお金と人種を持たない日本生産界、

そしてアメリカほど在来血統を大事にしない日本生産界。

同じ血統構成ばかりが繁栄すると、必ず傍流血統が台頭してくるはず。

それが本来在来血統であるべきなのに、

それさえも輸入に頼るとなると、日本競馬の存在価値ってどこに向かうんでしょう……。

 

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