昔、投稿天国でかな〜りマニアな競馬コラムを書いて、 かな〜りマニアな人のみにウケていた、『競馬のけ』の作者、“みやっち”。 そのコラムを通じて知り合うことになり、毎晩のように競馬談義に花を咲かせる お好み焼き屋、“ぐっさん”。 二人の「福井の隠れ競馬ファンと知り合って、競馬のロマンについて語り合いたい」という、 たったそれだけの想いで始まったこのサイト「競馬鹿人生」。 今夜も ぐっさんの店で競馬談義が始まった!
とうとう「チーム一期一会」も開催! |
福井の競馬ファンに捧ぐ
Wくんの3度目の実況、今度は春天! |
朝7時に福井を出発した時に、すでに泣き出しそうな空模様。レースまで持ってくれればいいが……
京都競馬場にくるのは、マンハッタンカフェとジャングルポケットで決まった3年前の天皇賞以来です。競馬場周辺の風景はそう変わってはいません。相変わらず怪しげな出目本売りのオヤジや、予想屋(当然非公認)とかがいます。
記念入場券のデザインは昨年の天皇賞。今年も昨年以上に難解ですが、さて……
入場ゲートをくぐると現れるのが通称「ビッグスワン」といわれるスタンド。ふと右に目線をやると、4コーナー付近にあったスタンドが影も形もなくなっていました。3コーナーから4コーナーに至るまでの攻防を上から見れる貴重なスポットでしたが……
京都競馬場に行ったら、まずは寄っておきたい場所があります。「ライスシャワー碑」です。
ライスシャワー……父リアルシャダイ、母ライラックポイント。生涯成績25戦6勝。そのうちGⅠが3勝で、全てこの京都で挙げたものでした。菊花賞でミホノブルボンの3冠を阻み、春の天皇賞でメジロマックイーンの3連覇をも阻止し、燃え尽きたと思われた7歳春に再び天皇賞で復活。しかし、その直後の宝塚記念で非業の死を遂げてしまった「淀に咲き、淀に散った」最強・最後のステイヤー。彼が今生きていたら、今年の天皇賞はどう見えるのだろうか……
京都競馬場にはさらに1つ銅像があります。「シンザン像」。日本競馬史上2頭目の3冠馬。「シンザンを超えろ」が長年の日本競馬界の合言葉でした。競馬界の目標とされるような馬が今後現れてくるのでしょうか
正午を過ぎたあたりから、ぽつぽつと雨が降り出してきました。傘を差す人も出始めました
第6レースの3歳500万下(ダート1800m)に、大変興味深い馬が出走していました。
園田所属の「オオセンシュウ」。
父はシャンハイですが、母はアングロアラブのマルシンヴィラーゴという「サラ系」の馬
園田といえば以前は「アラブのメッカ」とも言われており、アラブ馬のみでレースを行なっていましたが、サラブレッドを導入して現在ほとんどアラブ馬は走っていない状況です。
しかし、アラブの母にサラブレッドを種付けした「サラ系」馬は結構走っており、JRAの認定競走(地方競馬の新馬戦はほとんどがJRAの認定競走となっており、これに勝った馬はJRAで行なわれる特別指定交流競走に出走できる)を勝った馬も数頭います。そのうちの1頭がオオセンシュウです。
この馬、アラブをよく知るオールドファンならむせび泣くような血統で……。母のマルシンヴィラーゴは道営ホッカイドウ競馬史上に残るアラブの名牝で、2歳時にサラブレッドの古馬を凌ぐタイムで勝っていた快速馬でしたが、凄まじい気性の荒さから「狂気の女帝」と呼ばれていました。
オオセンシュウの生産牧場はあのマルゼンスキーの生まれ故郷であり、橋本聖子参議院議員の実家でもあるマルゼン橋本牧場。もともとアラブ生産に非常に力を入れていたので、アラブが衰退した今、せめて優秀なアラブの血を残そうとサラブレッドに種付けをして、地方競馬で走らせているわけです。
オオセンシュウは園田では3着以下がなく、堅実な走りを見せていました。園田のトップクラスと互角の戦いを見せていたので、ここでもひょっとしたら善戦するのでは?と思っていました。
しかしレースになったら……、終始後方で直線追い込みをかけるも不発。14着。
1500mまでしか走った事がないので、短い距離がよいのかもしれません。またJRAに挑戦してきてほしいものです
ちょっと小腹が空いたので、焼きたてのメロンパンを。外はカリカリ、中はふっくら。これで120円は安いでしょ
そうしているうちに、だんだん雨が強まってきました。私の◎シルクフェイマスは、重馬場が大の苦手で、以前ナリタトップロードがそうでしたが、下手すりゃ「雨を見たら走る気を無くす」という恐れがあるので、止んでほしいが止む気配が全くない・・・・・
もうしょうがない。腹をくくってシルクと心中するか!あとハーツクライも最後のチャンスで馬券買ってあげよう! そう思ってこまごまと馬券を購入。ん〜、でも当る気がしない……
今日は馬場状態は良。10レースの2400m戦で2分23秒台が出ていたように、高速馬場でした。恐らく早いタイムでの決着になると思われました。
レースは、信じられない事に正面スタンド前でシルクフェイマスが先頭に立ってしまい(明らかに馬とケンカしていた)、周りの観客から悲鳴が上がります。当然私も
「うああああああああああ、早すぎるってー!!」
と叫んでしまいました。好位差しが得意の馬が何が悲しくてハナに立たにゃならんのか。
速いペースでシルクが引っ張り、このまま4コーナーに……と思ったら、一気にシルクが馬群に飲み込まれて万事休す!馬券もパーだ!
一瞬、スタンドが静まり返ってしまいました。
距離経験も実績もない馬が勝ってしまうなんて……。ぶっちゃけありえん。が、これが現実です。
しかし、箸にも棒にもかからないとはこのことですね。
競走成績が確定し、払戻金の発表を聞いた段階で大勢のお客さんが家路につくために移動を始めました。
当たり前ですね。ほとんど誰も当ってないんだし……。
シルクフェイマスは結局最下位でした。宝塚記念に出てくるんでしょうか。
ハーツクライはやっぱり母父トニービンが災いしたのか。5着っていうのが微妙な所です。
今回、彼らの馬券をこんなに買いました。
帰り際雨が物凄く強く降ってきました。競馬ファンの「勘弁してくれ」って涙雨なのでしょうか。
しかし今年の春はよく荒れますね……。